相談)模試の結果がなかなか出ない

塾に通っているのに「成績が上がらない」ので、今いる塾を変えたほうが良いのでしょうか、という相談を頂くことが多くあります。

結論から先に書くと、必要ない、と回答します。

そもそも、模試は何のために受けるのか、から考えていきます。模試の目的は大きく2つ。

・ テスト形式での苦手範囲を見つける

普段の宿題などで行うときと、制限時間があり、しかも多くの範囲が混ざっている試験の形式は全く別物。得意だと思っている範囲でも、他の範囲と混ざることで見分けができなくなり、正答率が下がることも多い。こういう隠れた苦手範囲を試験形式で見つけることが目的の1つ。

・ 試験の雰囲気&形式に慣れる

周りに生徒がいて、一心不乱に問題を解いているテストの環境は独特なもの。また短時間で効率よく解ける問題を見つけて、そこから解いていくというのは、普段の学習では意識しにくいところ。これを体験するのが目的の1つ。

こう考えると本当の意味で、模試が効果を発揮するのは、試験範囲の指定がなくなる、6年生の夏以降であり、それ以前の、出題範囲が決められた模試の結果で一喜一憂するのは全くといって良いほど、意味がないことです。

もちろん模試の結果は、受験までの長い道のりの途中途中での、モチベーションの維持には効果があるので、上がったときに褒め、下がったときにはげますなどという形で、保護者の方がうまく利用はしてほしいものですが。

最初の「模試の成績が上がらないので…」という質問に戻ると、結局は、塾の教員がどう考えているか、次第というのが回答。

直前期以外は、模試の成績自体にほとんど意味がないので気にするな、というのが私の回答ですが、それを平常の授業を担当する教員がどうとらえているかは確認したほうが良いと考えています。

むしろ範囲がついている模試に、授業で対策をとっているのに、模試で点数が取れず、しかも復習をしても問題が理解できていないのだとしたら、学習方法自体の見直しは必要でしょうから。

ただ、大手のクラス分けをかけた模試への取り組みの多くの生徒の現状には、大きく疑問を持っていますが、そちらは改めて書いていきます。

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