試験前の心がけ(保護者向け)

【試験前の過ごし方 2018年1月内部生メルマガより抜粋】

この時期、過去問で合格点が取れずに悩んだり、埼玉・千葉などの自分の結果や友人の結果でペースを崩し、自分を見失いがちですが、そんな時に授業で伝えることがあります。

これまで「学校」・「塾」・「宿題」と、すべて合わせると、大人の仕事時間を超えるくらい、しっかり進めてきた。
そのことだけで、受験生は本当にすごいと思う。ということです。

もちろん難問にはきりがないので、まだまだできない問題がある、といって焦ることもあるかと思います。でも、できない問題があるという以上に、今までの学習でできるようになった問題の多さを見てほしいと思います。そして、行き詰ったら、過去の宿題や模試などを見て、昔はこんな問題を間違えていたのか、と、過去の自分からの成長を見てほしいと思います。

でも試験前だからといって、決して特別なことはしないように、基本的に普段通りで過ごしてくださいとも伝えます。いつも通りの起床・就寝時間に、いつも通りの食事に、いつも通りの学習に。特に理系の個別では、学習のペースを変えないよう、算数の計算問題は試験日の分まで課しています。

そのうえで、もし試験に向けて何かを特別にしたいというときは、大きく2つ。
1つ目は、中学受験当日、受験会場で待っている間に何をするかということ。
2つ目は、そして受験が終わったら、何をするかということ。です。
さらに余裕がある場合は、中学に入った後、朝起きて、学校で授業を受けて、部活をして帰ってくるまでの生活をできるだけ具体的にイメージすると、気持ちの切り替えがしやすいです。

あと1か月、なにより優先するべきはペースを保って、このまま進めることです。
もちろん今まで積み重ねてきたものが結果となって表れるこの時期、特別なことをしたくなるのは当然です。でも、受験生本人がペースを崩しやすい時期だからこそ、保護者の方は(少なくても外から見たときには)普段通りを心掛けてほしいと思います。

学習前の決まった動作について

(内部生メールマガジンより抜粋)
試験が近づいてきた時期に、生徒に話をするのが「試験が始まる前に決まった動作をすること」です。

野球のイチロー選手が打席に入る前に「必ず腕まくりをする」ということで
話題になりましたが、普段から学習や問題演習の前に決まった動作をしておくと、試験本番で緊張したときにもその動作を取ることで、普段と同じように
取り組むことができる、というものです。
また平常の学習時でやる気が出ないときにも、同じ動作をすることで
普段と同じ気持ちでの学習がしやすくなる効果もあります。

この動作は、どのようなものでも構わないのですが
以下の3つの条件を満たすと、どのような場面でも用いることができ効果的です。

①道具が必要ないか、必ず持っているものみを使う動作(忘れたときに困るため)
②静かでも、物音がする環境でも短時間でできる動作
(試験場で必ず出来るようにするため)
③普段の生活内では行わない動作(日常的に行うと効果が薄れるため)

ぜひ、お試しあれ。

相談)模試の結果がなかなか出ない

塾に通っているのに「成績が上がらない」ので、今いる塾を変えたほうが良いのでしょうか、という相談を頂くことが多くあります。

結論から先に書くと、必要ない、と回答します。

そもそも、模試は何のために受けるのか、から考えていきます。模試の目的は大きく2つ。

・ テスト形式での苦手範囲を見つける

普段の宿題などで行うときと、制限時間があり、しかも多くの範囲が混ざっている試験の形式は全く別物。得意だと思っている範囲でも、他の範囲と混ざることで見分けができなくなり、正答率が下がることも多い。こういう隠れた苦手範囲を試験形式で見つけることが目的の1つ。

・ 試験の雰囲気&形式に慣れる

周りに生徒がいて、一心不乱に問題を解いているテストの環境は独特なもの。また短時間で効率よく解ける問題を見つけて、そこから解いていくというのは、普段の学習では意識しにくいところ。これを体験するのが目的の1つ。

こう考えると本当の意味で、模試が効果を発揮するのは、試験範囲の指定がなくなる、6年生の夏以降であり、それ以前の、出題範囲が決められた模試の結果で一喜一憂するのは全くといって良いほど、意味がないことです。

もちろん模試の結果は、受験までの長い道のりの途中途中での、モチベーションの維持には効果があるので、上がったときに褒め、下がったときにはげますなどという形で、保護者の方がうまく利用はしてほしいものですが。

最初の「模試の成績が上がらないので…」という質問に戻ると、結局は、塾の教員がどう考えているか、次第というのが回答。

直前期以外は、模試の成績自体にほとんど意味がないので気にするな、というのが私の回答ですが、それを平常の授業を担当する教員がどうとらえているかは確認したほうが良いと考えています。

むしろ範囲がついている模試に、授業で対策をとっているのに、模試で点数が取れず、しかも復習をしても問題が理解できていないのだとしたら、学習方法自体の見直しは必要でしょうから。

ただ、大手のクラス分けをかけた模試への取り組みの多くの生徒の現状には、大きく疑問を持っていますが、そちらは改めて書いていきます。