理科イメージ 単元a-1 天気分野

『確認用問題』
1)一日で気温が最も高い時間・低い時間は?
2)乾湿計で湿度が計れる理由を説明してみよう!
3)気温が上がると湿度はどうなる?なぜ?
4)低気圧が来ると、なぜ雨が降るの?


【参考映像授業】
観てわかる中2理科 49-63
Try IT天気(理科より全6本)担当:伊丹龍義


【参考資料】
メモリーチェック 単元22-27
理科便覧 P98-114


 

【キーワード】
1) 南中高度・地温・気温
2) 気化熱
3) 湿度・飽和水蒸気量
4) 気圧・上昇気流・雲

【簡単な解答】
1)一日で気温が最も高い時間・低い時間は?

高いのは14時(午後2時)頃。太陽がもっとも高いところに来るのが12時で、そこから光によって、地面が温まり始め、地面が最も温まるのが13時、そこから空気が温まり始め、最も気温が上がるのが14時頃。逆に低いのは日の出頃。日の入り後は誰も温めてくれないので、どんどん下がっていく。次に日が昇って温まる直前が一番寒い。だから夜寝るときに油断すると、夜明け前頃に冷えて風邪を引いてしまう。注意を。

2)乾湿計で湿度が計れる理由を説明してみよう!

(乾湿計を見たことがない人は、まず写真で確認してみよう)
水が蒸発して、水蒸気になるときに周りから熱をうばう性質がある(暑いときに汗をかく理由もそれ。このうばう熱を「気化熱」という)ため、ぬれているほうの温度計は、その分、下がった温度が表示される。湿度が高い、つまり空気中に水蒸気が多い時は新しい水蒸気ができにくいので、水が蒸発しにくく温度が下がりにくい。湿度が低いときはどんどん蒸発するので、大きく下がる。だから2つの温度計の差が大きいときは、湿度が低いことになる。

3)気温が上がると湿度はどうなる?なぜ?

湿度は、空気中に含める水蒸気の最大量(飽和(ほうわ)水蒸気量)のうち、今、実際に入っている水蒸気がどれくらいか、という割合で表す。気温が上がると、飽和水蒸気量が増えるので、割合の元にする量(分母)が増えるので、割合としては小さくなる。冬に暖房をつけると空気が乾燥する、というのはその現象である。元々、太平洋側の冬は湿度が低いので(その理由は別の回で)、冬は部屋の乾燥に気をつけましょう。

4)低気圧が来ると、なぜ雨が降るの?

低気圧は空気の濃さが薄いところ。空気の薄いところがあると、周りから空気が流れ込んでくる(空いてるところの方がらくだから)つまり風が、低気圧の中心に向かって吹いてくる。それが低気圧の中心でぶつかって、他に行き場がないので、上向きの風(上昇気流)となる。それにより空気中の水蒸気も上空に巻き上げられ、冷やされて、水蒸気から細かい水滴となる。この水滴を人間の目で見ると、ふわふわしたものに見えるが、これが雲。雲という細かい水滴が空にあれば、そのうち集まって地上に降ってくる、これが雨。(上空で冷やされる、という流れで、空気の膨張までイメージがあるとなお良い)


【保護者向け】
理科の1&2テーマ目は「天気」です。
この授業では、イメージしやすい天気(晴れ・くもりなど)から始め、温度・湿度・風向風力、そして気圧のイメージを持つことを目的としています。

特に湿度については、入試で実験問題・計算問題が増えているので、丸暗記でなく「飽和水蒸気量の意味」や「湿度の計算方法」に加え、乾湿計のしくみや、金属コップのくもりから露点を計算し、そこから湿度を計算する流れまで説明できるようにしておけるとよいです。

また中学分野からの(問題文でせつめいはしっかりつきますが)出題が増えてきている現状を考え、「原子」の考えにも触れつつ、気圧を、様々な気体の「濃さ」という考え方でとらえ、そこから低気圧のでき方、そして、なぜ雲ができて、雨が降るのかという流れまで説明できるようにしておくとよいと思います。

今回の内容の関連範囲としては、「物のあたたまり方」の回で「水の三態変化」との関わりで、「季節」の回で「気団」との関わりで、より深く見ていきます。


 

参考映像授業
Try IT天気(理科より全6本)担当:伊丹龍義

 

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